性自認にあった名前に改名する際に必要になるのが「使用実績」
その他必要書類と一緒に、「今までも使ってきたから、この名前に変更しても周りに悪影響はないよ」ということを証明する意味でも必ず必要になります。
「使用実績ってなに?」「使用実績にはどんなものが使える?」
といった疑問を解消すべく、この記事では改名手続き時に使える使用実績の例をご紹介していきます。
またもし実績がない場合にどうしたらいいのかも紹介しているのでチェックしてみてください。
改名手続きの方法
まずは改名手続きの方法を簡単にご説明します。
改名をするにはまず、住所地管轄の家庭裁判所を調べます。裁判所のサイトを参考にしましょう。
そして下記の「改名に必要なもの」を用意し、所轄の家庭裁判所に郵送または持参します。
- 医師1名の診断書
- 名の変更許可申立書(裁判所HPから印刷して記入します)
- 収入印紙800円分
- 申立人の戸籍謄本
- 書類送付用の郵便切手(申し立てをする裁判所にいくら分必要かを確認します。万が一多かった場合には必ず返還してくれるので、安心してください。反対に少なかった場合には、後から追加で出せます。)
- 身分証明書
- 印鑑
- 名の変更理由を証する資料
「名の変更理由を証する資料」というのが、改名したい名前の使用実績です。
それではどんなものが使用実績になるのでしょうか?それでは詳しく紹介していきます。
改名手続きに使える使用実績とは
まず改名手続きに使用する使用実績としては「長さ」と「広さ」があればあるほど有利です。
できるだけ長い期間・広い範囲で改名したい名前を使っていれば、改名許可が下りやすくなります。
そのため思い当たるものは、すべて提出してしまいましょう。
使用実績として使えるものの例は次の通りです。
- 受け取った年賀状や手紙
- 公共料金の明細書
- 領収書や請求書
- (会社で通称名で働いている場合)雇用証明書・名刺
- (学校に通称名で通っている場合)成績表・卒業証書・学生証
- 結婚式などの招待状・座席表
- メールやSNS
- 契約書
- ポイントカード
- 民間資格の証明書
- 定期券
それぞれ数年分あると望ましいです。
会社や学校は社会的生活に大きなウェイトを占めるため、会社や学校での使用実績はかなり有利になります。
反対にSNSなどは、性同一性障害でなくてもSNS上で別の名前を使用することは多々あるため、それだけでは弱いでしょう。
使用実績のない場合の対処法
使用実績がない場合でもなんとかできる方法、結論から言うと、ありません。
使用実績を「作っていく」ことが必要です。
まずはAmazonや楽天など、ECショップでの注文名を通称名に、ポイントカードなども通称名で作るようにしましょう。
また公共料金も通称名で契約します。
またそれらは、自分からの申告だけになるので「周りからも認知されている」と言うには少し弱いです。
そのため仲のいい友達、また親にも頼めるようであれば、通称名宛に手紙や年賀状を送ってもらうよう頼んでみましょう。
他人から認知されている実績があるのは、有力です。
期間は長ければ長いほどいいです。少なくとも半年以上はあった方がいいです。
改名を考えている場合には、早い段階から出来る範囲のところから通称名を使うようにしておきましょう。
性同一性障害の改名手続きに使える使用実績の例をご紹介しました。
「長く」「広く」使われている実績が有力です。
提出する資料の数に制限はないので、とりあえず思い当たるものを提出することをオススメします。
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