クエスチョニングとは?LGBTも男も女も決めない選択肢

「自分の性別に違和感があるけど、LGBTに関する説明を見てもピンとこない」
「身近な人が性について悩んでいそうだけど、当てはまりそうなものがない」


そんな場合、その人は「クエスチョニング」という状態かもしれません。
LGBTQという表記を見たことはありませんか?このQは「クエスチョニング」を表しています。

「クエスチョニング?なにそれ」と思ったあなたに、分かりやすく説明します。

目次

クエスチョニングとは?

クエスチョニングとは、自分自身のセクシャリティを模索している状態のことです。


「自分の性別は○○だ」という性自認や、好きになる対象の性別(性的指向)が、よく分からない、はっきりしていない、迷っている、探しているという人が当てはまります。


また「あえて定めないでいるのが心地いい」という状態の人も「クエスチョニング」と呼ばれます。
例えば
「既存のセクシャルマイノリティを表す言葉の中に、しっくりくるものがない」
「自分がFTMなのかFTXなのか分からない。でも身体の性別には違和感がある」
「自分がゲイなのかバイセクシャルなのか分からない」
などという状態です。

クエスチョニングとXジェンダーの違いは?

クエスチョニングとXジェンダーの違いは?

クエスチョニングはXジェンダーとは少し異なります。
Xジェンダーは、男女のどちらも、男女どちらでもない、流動的に変わる、など何にせよ「自分の性自認が自分で分かっている」状態です。

対してクエスチョニングは、自分の性自認も分からない、またはどんな性別を好きになるのかを自分でも分からないという状態です。

自分で自分のセクシャリティを明確に自認しているか」が大きな違いになります。

クエスチョニングとノンバイナリーの違いは?

クエスチョニングとノンバイナリーの違いは?

似たような言葉でノンバイナリーという言葉もあります。
歌手の宇多田ヒカルさんがノンバイナリーを告白したことで話題になりました。

ノンバイナリーとは、自分の性自認や性表現に男性や女性という枠組みを当てはめない考え方、またはそういった考え方をする人のことを指します。
男女二元論にとらわれずに自分を認識、そして表現をするということです。

ノンバイナリーは性自認や性表現のについて男女の枠組みを当てはめない考えであって、ここに「どの性を好きになるか」という性的指向の観点は含まれません。

それに対しクエスチョニングは、性自認や性表現に加えて、性的指向に関してもセクシャリティを模索している、または決めていない状態のことを指すという点でノンバイナリーと少し異なる言葉です。

LGBTQの「Q」もう一つの意味

LGBTQの「Q」はクエスチョニングを表していると冒頭で説明しましたが、実はもう一つ「Queer(クィア)」という言葉も含まれています。
Queer(クィア)とは、元々差別的な用語です。
19~20世紀にかけて英語圏で「風変わりな」「奇妙な」などという意味を表し、ゲイの人々を侮辱的に表現する言葉として使用されていました。

しかし20世紀終盤から、これまで侮辱的な目を向けられてきた人たちが「自分たちは決しておかしな存在でも、ましてや変態でもない」という思いを込めて、あえて肯定的に使っていこうと働きかけ始めました。
こうして現在では前向きにセクシャルマイノリティを肯定する言葉として使用されています。

無理にセクシャリティを決める必要はない

「自分で自分の性別が分からない」「誰を好きになるのか、男性が好きなのか女性が好きなのか自分でも分からない」という状態。


これを読んでいる当事者の方の中には、不安や辛い気持ちを抱えているかもしれません。
しかし「セクシャリティをあなたを構成する要素の一つにすぎない」ということを忘れないでください。
身長が高い、髪が黒い、勉強が得意、などあなたを構成する要素はたっくさんあります。
セクシャリティはそのうちの一つでしかありません。だから不安に思う必要もなければ、無理に自分のセクシャリティを決める必要もありません。
「決めない方が楽」と、あえて自分でセクシャリティを決めない人もいます。
それも選択肢のうちの1つです。
決して焦らないでいいと僕は思います。

アシュリー・マーデル (著), 須川綾子 (翻訳)
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